田家さんのライブ・レビュー
吉田拓郎 70にして純化する音楽
こういう吉田拓郎は、初めて見るのではないだろうか--。 コンサート中に何度となくそう思わされた。前回のツアーから約2年。それほど時間がたっていないにもかかわらず、明らかに違っていたのは、今年の4月に70歳になったせいもありそうだ。1970年代、若者文化のシンボル的存在だった彼にとって、“70”という数字が感慨深くないはずがない。
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今年の4月に70歳になったせいもありそうだ。1970年代、若者文化のシンボル的存在だった彼にとって、“70”という数字が感慨深くないはずがない。
(略)
今の自分がどこまで歌えるのかを極めつつ音楽だけを楽しもうとする無垢(むく)な気持ちがにじみ出ていた。かつてのように力強さに圧倒されるのではなく一途さに引き込まれる。振り返るのでもなく枯れるわけでもない。一番好きなことに純化してゆく。温かな拍手を送る客席も含めた空間を慈しむような姿は胸を打った。
なんか文体がいつもの田家さんじゃない感じだけど、いいこと書いてくれてて嬉しい。
あと5年後はどうかわからないけど、73歳になったらもう一度『Live'73』をやってほしいな。